世界自然遺産登録を目指して外来動物対策と自然再生に取り組む小笠原諸島の父島、母島に(社)東京都獣医師会が動物医療団を派遣するにあたり、NPO法人どうぶつたちの病院は父島常駐スタッフを中心に派遣と受け入れの支援を行っています。
派遣期間:2008年10月29日~11月3日
(術後管理等のため一部の要員は11月9日まで)
派遣場所:東京都小笠原村父島および母島
派遣人員:獣医師5名 動物看護師1名
活動内容:マイクロチップによるネコの個体登録、ネコの不妊化手術、イヌおよびネコ等飼育動物の健康診断など
※派遣団は10月29日10時、東京・竹芝桟橋からおがさわら丸で出航
この「小笠原動物医療派遣団」を要請したのは地元NPOや行政でつくる「小笠原ネコに関する連絡会議」(注)。カツオドリやアカガシラカラスバトなどを捕食する恐れのある飼い主のいないネコをこの鳥たちの繁殖地で保護し、東京へ引っ越しさせる活動を2005年から行っています。NPO法人どうぶつたちの病院は、やんばるや西表、対馬での活動実績を基に小笠原のネコ対策に協力し、保護されたネコや野生動物のための動物医療支援をして来ました。
2006年7月NPO法人どうぶつたちの病院は、(社)東京都獣医師会と合同で小笠原へ5名を派遣しました。ここで、小笠原の外来動物の状況を視察するとともに、父島、母島において「どうぶつ懇談会」に参加し、野生動物を守るためには家庭動物を適切に飼育することが重要であると、やんばる、西表、対馬の活動を紹介しました。
また、(社)東京都獣医師会主催のシンポジウム『小笠原の希少野生動物を守る』に協力し、関東・東京地区獣医師会連合会主催のシンポジウム『小笠原の希少動物を守る』~私たちにできる小笠原の野生生物保護~に開催協力しました。
2008年1月に小笠原父島で開催された『アカガシラカラスバト保全計画づくり国際ワークショップ』を共催し、事務局長以下7名が参加しました。
現在は、父島に職員を常駐させ、飼い主のいないネコ対策の基礎となるネコの飼育実態や、集落内のネコの生息状況を調べる「動物調査」を昨年の母島に続き環境省からの委託を受けて行っています。
NPO法人どうぶつたちの病院は、やんばる、西表、対馬に続き、小笠原の外来動物対策と自然再生に取り組んで行きます。
(注)「小笠原ネコに関する連絡会議」:環境省小笠原自然保護官事務所、小笠原総合事務所国有林課、東京都小笠原支庁、小笠原村、小笠原村教育委員会、NPO小笠原自然文化研究所
関連HP一覧
(社)東京都獣医師会
http://www.tvma.or.jp/wildanimals/index.shtml
環境省 小笠原自然情報センター
http://ogasawara-info.jp/
NPO小笠原自然文化研究所
http://www.ogasawara.or.jp/
協力
(財)自然保護助成基金
富士フィルムメディカル株式会社
日本光電東京株式会社
フクダエム・イー工業株式会社
木村医科器械株式会社
共同酸器株式会社
日本全薬工業株式会社 東京事業所
株式会社トップ ブロードケア事業部
株式会社KMYメディカル