大きなオタマジャクシ

皆さま

ご無沙汰しております。職員太田です。

季節は進み、対馬は梅雨時期をすっ飛ばして夏のような日々が続いています。前回の記事では桜についてを書きましたが、あっという間に夏です。

 

夏といえば、プール‼

小学生の頃、夏休みになると学校のプールに通っていたのが懐かしいです。

何故、プールのお話になるかと言いますと、先日小学校のプール清掃を手伝いながら個人的に生き物調査をしてきました。

 

プールは夏の間は人間が楽しみますが、それ以外の季節は防火用水として水をため続けることもあり小さな生き物達のパラダイスになります。特に対馬は海に囲まているという環境なので淡水を求めて小さな生き物達が、びっくりするような密度で集まり生活をしています。

ガサガサと溜まっていた落ち葉などを掬い取っていくと、大量のヤゴとオタマジャクシが出てきました。このオタマジャクシ、対馬の一般的な場所で見られるオタマジャクシよりもかなり大型で外来種のオタマジャクシかもと連絡を受けていました。

 

結果は…

 

すべて対馬在来の二ホンアマガエルでした。対馬では淡水の止水域が少なく、あっても水たまりのような場所が多いので、オタマジャクシは小型のものが殆どです。ですので今回見られたようなサイズは人里周辺では珍しいです。対馬の田畑の周りで見られるアマガエルのオタマジャクシは極小サイズが多くカエルになった段階でも小指の爪ぐらいの大きさしかありません。それと比較すると今回見つかったものは、かなり大型と言えます。

 

巨大なオタマジャクシがウヨウヨしていると聞いていたので、もしや外来種かと思っていましたが安心しました。

生き物回収後は、小中学生、教員の方達と一緒に、ピカピカになるまでプールをこすってきました。ヤマネコ獣舎の清掃で養われたブラシ術が活きました!

 

そして、清掃の帰りに同定用の写真を撮影していると、中学生達に声をかけられ、回収した生き物のお話をしてきました。会話の最中に中学生から「ヤマネコの話は学校やヤマネコセンターでも聞くけど、ほかの生き物については、殆ど知らないです。」と聞いて、心底もったいないなと感じました。希少種だからとか固有種だからではなく、ヤマネコよりも少し身近にいる生き物についてを知る機会を作って上げられたら、保全等の難しいお話は抜きにして純粋に楽しんで貰えると思うんですけどね。