皆さま
こんにちは。職員の太田です。
昼休憩中にヤマネコセンターの壁面を見ると、お気に入りの虫がいたので観察してみました。
大きな体に腹部の鮮やかなライムグリーンが映える、対馬固有種であるツシマフトギスです。
産卵管がなく、体も黒いので雄個体だと思われます。
一般的なキリギリスと比べるとかなり大型になり、間近で見ると重量感があり、迫力があります。見てお分かりの通り肉厚のナイスバディをしているので飛翔能力はなく、羽は退化し背中にマントのように、ちょこんとあるだけです。
対馬に移住したての頃に、本物を目の前にして大きさに感動しました。
地元のおじ様達にどこにでもおるぞ!っと言われてヤマネコセンター周りを探してみると、案外見つからなかったのを覚えています(笑)
過去には希少種だったり準絶滅危惧種としてレッドリストに載っていたようですが、現在ではリストから外されています。普通種になりましたが地元の人たちに話を聞くと鹿が増えすぎて草を食い荒らすようになってから見る機会が減っているそうです。鹿の影響をどうにかしないと再びレッドリストに載る日がくるかもしれないですね…
ツシマフトギスは昆虫ファンだけではなくツシマヤマネコにとっても大事な虫で、重要な餌資源となっていますので、鹿に負けず対馬での繁栄を維持してもらいたいものです。