皆さま
こんばんは。職員の太田です。
SNSを中心にヒラズゲンセイが話題になっていますね。
人気アーティストの米津玄師さんに名前がそっくりだとも言われているようです。
ハッキリ言って名前だけだと何の事かすらわからないと思います。
実は昆虫の名前でツチハンミョウの仲間です。国内での発見は1936年で比較的最近発見された昆虫です。発見時期が割と最近で、生態も未解明な部分が多く幻と呼ばれる貴重な生き物だったりします。
ヒラズゲンセイ=平頭芫青と漢字では表記されます。漢字を前後で分けると意味が分かり易いですね。こんな感じです↓↓
平頭=平らな頭
芫青=ツチハンミョウ
「平らな頭のツチハンミョウ」という事になります。ただし色は雌雄共に真っ赤です。
・甲虫目
・カブトムシ亜目
・ツチハンミョウ科
・ゲンセイ亜科
・ヒラズゲンセイ
【体長:22~31mm】
【発生:5~8月】
【分布:本州・四国・九州・沖縄】
※出典:昆虫エクスプローラ
見た目が超がつくほど派手で話題になるとは思いますが、話題になっている理由は別にあります。実はこの虫は毒があります。触ったりして危険を感じると体の節からカンタリジンを分泌します。皮膚に付着すると火傷のような痛みと水泡ができ、半年ほど跡が残る場合もあるほど強力です。
見た目も毒性も熱帯雨林のジャングルに居そうな昆虫が日本の九州の一部地域から四国、関西の一部に生息していて都市部にも現れます。そのうえ生息域が拡大していることから注意喚起の為に色々と話題になっている次第です。
※現在、大阪市立自然史博物館などでは目撃例をTwitterを利用して集めているそうです。詳しい情報提供方法はHPを参考にしてください。
実は、この美しいが危険な生物ことヒラズゲンセイは対馬でも1個体だけですが1984年に採取された記録が残っています。生態に関してはまだまだ未知な部分が多いですが、クマバチに寄生することで成長し、成長後は一切餌を食さず繁殖のみをするそうです。幼虫がクマバチにしがみ付いて移動するという記録があるのでクマバチが飛べる距離ならば生息域を拡大していけるのかもしれません。
太田としては対馬に生息しているなら見てみたいと思う反面、この見た目ですから子供たちが知らずに手に取ってしまったらと考えると恐ろしくもあります。
未知なる物には基本的には触れるな!ダメ絶対!と思っておくのがお互いの為ですので、小さなお子様がいる方は特に注意をお願いします。