皆さま
こんにちは、職員の太田です。
ここ最近対馬はめっきり寒くなり、山々の紅葉が一気に加速しています。
ヤマネコセンターがある棹埼では山は落葉樹の葉が赤や黄に染まりモザイク画と見紛う情景になり、田畑では、ある動物により黒色の絨毯の様に見えるようになっています。
絨毯とは、ミヤマガラスとコクマルガラスの混群です。ただし混群と言っても群れを構成する大多数はミヤマガラスでコクマルガラスはかなり少ないです。
11月を過ぎた頃に対馬へと渡ってくるカラス達をまとめて対馬では「チョウセンガラス」と呼び、冬の到来を告げるシンボリックな存在だったりもします。
ちなみに朝鮮地方を意味する高麗を冠したコウライガラスと呼ばれるカササギも九州には飛来してくるので少しややこしいです。
ミヤマガラスはハシボソガラスよりも少し体が小さいですが比較的大きなカラスで、成鳥だと嘴の根本である基部に毛が生えず白っぽくなるのが特徴です。
コクマルガラスは日本国内に飛来するカラスの中では最小種で、全身が黒い黒色型と胸の部分が白いパンダのような羽色の淡色型の2タイプが存在します。コウライガラスと呼ばれるカササギがパンダのような羽色で名前同様によく似ています。
都会ではカラス=ゴミを漁る厄介者という印象が強いと思いますが、ところ変われば印象も変わるもので対馬では田畑でせっせと虫を探したり落穂を拾って逞しく暮らしています。