皆さま
こんばんは。職員の太田です。
鳥の島、対馬は夏の渡りシーズンに突入したようで日々見かける鳥が変化しております。
鳥獣保護区の巡視をしながら記録用に写真を撮影していますので、少しずつ紹介していこうと思います。いつもの記事と比べるとライトな感じになる予定です。本来ならばある程度まとめての紹介を考えていたのですが対馬はネット環境が整いきっておらずまとめてのアップロードが出来ませんでした…
巡視で見かけた動物達はこの記事に追記しておこうと思います。また、別の良い方法が見つかりましたらそちらに変えていこうとも考えています。
巡視日:2020.04.26
巡視地:管轄鳥獣保護区内
1段目左:アオジ
1段目右:キマユホオジロ
2段目左:ツグミ
2段目右:アオアシシギ
3段目左:アオサギ
3段目右:コサギ
南風の嵐が過ぎ去り、小鳥を中心によく見かけるようになりました。本格的に季節が春から夏へと移り変わろうとしています。サギ、シギ等も河川や用水路で多く見かけるようになりました。この時期からヤマショウビン、アカショウビン、サンコウチョウ、ヤイロチョウ等の超美麗種も運が良ければ遭遇するチャンスが出てきます。日頃の行い次第ですが太田は遭遇出来るのでしょうか…笑
巡視日:2020.04.28
巡視地:管轄鳥獣保護区内
1段目左:カワラヒワ
1段目右:ツリスガラ
2段目左:ツグミ
朝方は風は殆ど吹いていなかったが前日と比べると気温が低かった。田や河口周辺の藪にはツグミ、カワラヒラ、アオジ、キマユホオジロが多く見られておりました。ツグミは特に多く20羽前後が一枚の田に集中的に集まっていました。また、より川に近い藪にはツリスガラの群れも見られ藪の間を跳ねるように飛翔していました。
巡視日:2020.05.01
巡視地:管轄鳥獣保護区内
1段目左:トビ
1段目右:スズメ
2段目左:カワラヒワ
2段目右:ツバメ
3段目左:シロハラホオジロ
3段目右:キエビネ
より集落に近いエリアを中心に巡視をしました。スズメやツバメ等も見られました。昔をよく知る人の話ではスズメは田を覆いつくすように居たそうです。現在では多くとも数十羽くらいの群れが見られる程度に数が減ってきているようです。また、人の近くだからこそ個体数が維持されている生物もいます。黄色の可憐な花をつけるキエビネの群生が見られました。ツシマシカの食害により森の中では殆ど見られなくなっています。
巡視日:2020.05.03
巡視地:管轄鳥獣保護区内
1段目左:ツグミ
1段目右:コサメビタキ
2段目左:タカブシギ
2段目右:ツリスガラ
3段目左:ホオジロ
3段目右:メジロ
4段目左:ツシマコゲラ
4段目右:カケス
5段目左:ギョリンソウ
久々の雨模様となりましたが、弱光の為か日中でも鳥の姿がよく見られました。夏鳥の姿が多く見られるようになり本格的に季節が夏へと移り変わりだしています。また、梅雨時期に発生するギョリンソウも見られました。ギョリンソウは腐葉土に生えますが腐葉土から栄養は取らず寄生した菌類から栄養を得るという面白い腐生植物です。
巡視日:2020.05.04
巡視地:管轄鳥獣保護区内
1段目左:キビタキ
1段目右:ササゴイ
2段目左:カワウ
昨日から降り続いた雨が上がり5月らしい陽気の一日でした。キビタキやササゴイと言った夏の渡りの代表格達が見られました。
また、カワウと思われる鳥が川で羽を乾かしておりましたが、カワウは夏というよりは冬に良く見かけるので珍しく感じました。
巡視日:2020.05.06
巡視地:管轄鳥獣保護区内
1段目左右:カワセミ
2段目左:カワラヒワ
風は強いですが、陽射は暖かく少し汗ばむような天候でした。小川には小魚やカエルが多数見受けられるようになりそれを狙ってカワセミが多数みられるようになりました。2段目はカワラヒワの群れに交じっていた羽色の感じが珍しい個体となります。オオカワラヒワかとも思い撮影しましたが識別ポイントの羽が見られず種としては不明です。
巡視日:2020.05.12
巡視地:管轄鳥獣保護区内
1段目左:キマユツメナガセキレイ
1段目右:ツメナガセキレイ
2段目左:ムネアカタヒバリ
穏やかな一日で夕方にツメナガセキレイの混群が飛来していました。時折別の種が数匹混じることもあり、今回はムネアカタヒバリが1羽だけ混じっておりました。側頸部から胸にかけて朱色になるので良く目立ちます。
巡視日:2020.05.13
巡視地:管轄鳥獣保護区内
1段目左右:チゴモズ
2段目左:シマアカモズ
2段目右:ササゴイ
初夏らしく気温が上がり田畑に虫が多く見られました。その虫を狙ってかモズが数種田畑の杭などに現れていました。今年初となるチゴモズが確認され、ペア個体だと思われるので対馬内での繁殖も期待できます。
巡視日:2020.05.18
巡視地:管轄鳥獣保護区内
写真:アカハラダカ(オス)
鳥獣保護区がある山には数日前から濃霧が掛かり殆ど記録写真を撮影することが難しかったです。オオルリ、キビタキ等の特徴的な唄声は聞こえておりましたが、目の前に現れたのはまさかのアカハラダカ(オス)でした。秋の渡りが有名ですが初夏にも少数が渡りを行い対馬に飛来します。対馬南部では見たことがありましたがこの時期に対馬北部で遭遇するとは思いませんでした。
巡視日:2020.05.20
巡視地:管轄鳥獣保護区内
1段目左右:コサメビタキ
2段目左:キビタキ
2段目右:ヤマガラ
一日晴天に恵まれ、多くの鳥の唄声が響いていました。ツツドリ、サンコウチョウ、アカショウビン等の唄声も聞こえていましたが目の前には現れませんでした。小川周辺にはヒタキの仲間やヤマガラが多数とどまっており記録写真を撮ることが出来ました。
巡視日:2020.05.21
巡視地:管轄鳥獣保護区内
1段目左:チゴモズ(雌雄)
1段目右:チゴモズ(オス)
2段目左:チゴモズ(メス)
2段目右:モズ(オス)
3段目左:モズ(オス)
一日天候に恵まれ、風も吹かず気温が上がり路上には薄っすらと陽炎が出ていました。虫たちが活発に動いているようでそれを狙って多数のモズが見られました。5/13に見られていたチゴモズは変わらず同じ場所を餌場としていました。若干メス個体の羽に傷みが見られ繁殖活動中もしくは産卵をしたのかとも考えられます。対馬での確実な繁殖記録がありませんので是非繁殖してくれることを祈っています。
巡視日:2020.05.23
巡視地:管轄鳥獣保護区内
1段目左:ブッポウソウ
1段目右:ブッポウソウ(雌雄)
2段目左:ブッポウソウ(雌雄)
2段目右:アオジ(雌)
今季初めてブッポウソウを確認することが出来ました。2段目左写真で求愛給餌行動をとっていることからペアもしくは今後ペアになる可能性がある個体だと思われます。全国的に保全活動が活発に行われている種であり徐々に個体数が増加しております。それでも国内分類上は絶滅危惧種IB 類(EN)となっています。
巡視日:2020.05.27
巡視地:管轄鳥獣保護区内
1段目左:キビタキ
1段目右:キビタキ
2段目左:コウライキジ
2段目右:チゴモズ
いつもと違った沢沿いのルートの巡視に出ました。沢沿いの枝にはこちらを威嚇するように鳴くキビタキがおり印象的でした。沢下流に広がる草原にはコウライキジのハーレムと草原上の電線にはチゴモズがいました。最近チゴモズを良く見かけるのでこのまま対馬でも繁殖してくれたらと思う。
巡視日:2020.05.30
巡視地:管轄鳥獣保護区内
1段目左:アカガシラサギ
1段目右:サンコウチョウ
2段目左:サンコウチョウ
2段目右:サンコウチョウ
山間の谷に数羽のサンコウチョウが鳴きながら飛びまわっていました。縄張りを主張しているように見えた。約1時間ほど観察と撮影を続けたがなかなか写真に収めるのが難しかった。
巡視日:2020.06.05
巡視地:管轄鳥獣保護区近隣
1枚目左:ツシマコゲラ
1枚目右:ツシマコゲラ
2枚目左:ヤマガラ(若鳥)
2枚目右:カワラヒワ
鳥獣保護区域に隣接している畑にて撮影。ツシマコゲラが枝を代わる代わる突いていました。
巡視日:2020.06.06
巡視地:管轄鳥獣保護区内
1段目左:コシアカツバメ
1段目右:オシドリ(雌)
2段目左:オシドリ(雄)
保護区内を流れる川の支流にオシドリが時折見られるようになってきました。繁殖行動前なのでしょうか。また、コシアカツバメが訪れせっせと巣の材料を集めていました。
巡視日:2020.06.11
巡視地:管轄鳥獣保護区近隣
1段目左:ホオジロ
1段目右:ヘビトンボ
2段目左:アマガエル
2段目右:オオミズアオ
季節が進み、鳥の渡りもひと段落と言った感じで、観察できる鳥種類が減ってきました。また、夏特有の生き物が現れるようになっていました。
観察日:2020.06.17
観察地:対馬南部
ゲンジボタルの飛翔の観察しに対馬南部を流れる川へと行きました。
川を管理している集落がホタルの保全にも力を入れており美しい景観とホタルを観察することが出来ました。あいにく観察後1時間ほどで雨が降り出してしまったので撮影はあまりできませんでした。
巡視日:2020.07.01
巡視地:管轄鳥獣保護区内
レンカクが巡視地内の田に降りていました。数日前から続く南西風に乗ってやってきたのだろうか。
数年前にも渡りの記録があるが留まることなく数日内には飛び去ってしまうようだった。今回観察された個体も翌日には飛び去っていた。数日後、茨城県にてレンラクが発見されたとの情報が発表されたがもしかすると偏西風に乗って移動したのかもしれない。
観察日:7月~9月
観察地:管轄鳥獣保護区近隣
1段目左:ハクウンキスゲ
1段目右:オウゴンオニユリ
2段目左:ヒゴタイ
2段目右:ムジナノカミソリ
対馬でもコロナ問題が本格化し、巡視等の動きも極力制限した期間となった。世間ではコロナ騒動に揺れる中、対馬の山野ではいつも通り季節の花々が咲き誇っていた。
観察日:2020.09.16
観測地:内山アカハラダカ観測所
写真は全て渡りで訪れたアカハラダカとなります。対馬南部の内山峠の観測所直情には数千羽のアカハラダカが越冬地への渡りで通過していました。当日は日の出から正午までに約6000羽の渡りがありました。また、時折アカハラダカの群れに突っ込むハヤブサや、渡りハリオアマツバメ、チゴハヤブサも観察することが出来ました。
観測日:2020.09.19
観測地:対馬南部
1段目左:イソヒヨドリ
1段目右:エゾビタキ
2段目左:クサシギ
この日もアカハラダカの判りを見ながら対馬南部に行っていました。アカハラダカ観察後に海沿いの田畑を覗くと様々な鳥たちが訪れていました。特にエゾビタキの渡りの一群がいる様子で至る所でさえずりが聞こえていました。本格的な秋の渡りシーズンに突入したようです。
観測日:2020.09.27
観測地:対馬中央部の河口
写真上下:クロツラヘラサギ
久々にクロツラヘラサギ飛来の情報が入ったので観察に行ってきました。とある河口にサギ類に交じるようにして2羽降り立っていました。嘴の色と溝の深さ、眼の色、初列風り羽の色から成鳥だと考えられます。クロツラヘラサギの国内の分類はIBで今年より希少野生動植物種として登録されました。メインの越冬地は台湾だと言われているので繁殖地の朝鮮半島から越冬地の台湾へと渡る最中の個体だと思われます。
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