新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)感染拡大防止を目的として、対馬野生生物保護センターは3月14日より臨時休館となっています(4月29日現在)。
閉館中も対馬市CATVと連携した展示公開ヤマネコのライブ映像の配信が行われていますが、
展示個体のかなた(No.71)の飼育ケージの安全点検と応急的な改修を行うため、数日~数週単位で別の屋外ケージへ移動させて飼育する措置をとっています。
↑別の屋外ケージにいるかなたの様子
かなたにとって対馬の新しい飼育ケージは少し手持無沙汰だった様子で、フェンスを登ったり死角になっているコンクリートの基礎へ飛び乗ったりする行動が見られたためです。
急ぎ別のケージへ移動させる際、まだ彼は「自らキャリーケージに入る」というトレーニングが完全にできていないため、「はこわな」を用いて移動させる方法を選択しています。はこわなを使うことで、たも網を使用する場合よりも動物にストレスをかけず、暴れて怪我をさせるリスクもより少なくすることができます。
尚、先代公開ヤマネコの福馬の場合は、トレーニングを積み重ねた結果、餌で誘導しながら落ち着いてキャリーケージに入り、扉を閉じることができました。かなたについても、今後飼育員との関係を作りながら同様のトレーニングを進めていく予定です。
↑ヤマネコセンターで使用しているはこわなは特注のものです。捕まった動物がケガをしないように餌をつるす鈎針はなく、網の板を少し頭で押すことで扉が閉まる仕組みです。
以上のことから、ライブ配信映像でかなたを見ることができない期間が発生したり、
ケージ内に箱罠が置かれていたりする日があります。
配信映像を楽しみにご覧になっているヤマネコファンの皆様には、大変ご迷惑をおかけしてしまいますが、かなたの生活の質を向上させより安全な環境を整えるために、何卒ご理解いただければ幸いです。
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