皆さま
お久しぶりです。職員の太田です。
表題の通り、今年度4月1日より対馬の上島にある対馬野生生物保護センター(ヤマネコセンター)から下島にあるツシマヤマネコ野生順化ステーションへと転勤となりました。
激動の引っ越しから、どうにか下島に順応しつつあります。
今までは展示個体や野生個体の飼育がメインという事もあり、比較的ヤマネコをご紹介する記事を書かせて頂きましたが、今年度より非公開施設での業務になりましたのでヤマネコを紹介する記事は殆ど書けなくなるかと思います。ヤマネコのニュースは上島担当職員である「テント大好き蔭浦の日記」や「星野悠太の写真日記」をご覧くださいませ。
さてさて、ヤマネコ関連が薄くなるならば何を書こうかと思考を巡らせつつ、新たなフィールドワークテーマを探してみると下島だからこそ紹介できる生き物が見つかりました。
それは、植物! 下島は上島と比較するとシカによる植生への害が少しだけ軽く、貴重な植物が細々とではありますが残っております。ですので、鳥、昆虫、両生類&爬虫類に続きまして新たに植物を観察しようかと思います。
前置きが長くなりましたが、さっそく未知なる山をうろつく、もとい巡視をするとエビネを発見することが出来ました。
上島で4年間フィールドワークしても出会えなかったキリシマエビネにあっさり遭遇。完全な野生種を見つけて感動しました。
下島でも頑張っているキエビネ。シカにより花芽を食べられると言われていますが葉は食べられないようで上島でも、見ることが出来ます。
キリシマエビネとキエビネの交雑種であるヒゴも近くで見つかりました。
交雑するとは聞いていましたが野生下で見る事が出来るとは思っていませんでした…
シカにより植生への影響が出る前は、当たり前だった光景が今では貴重になってしまっているのが悔やまれます。