最近、どんどん秋めいてきた対馬。紅葉がきれいに色づいています。
さて、秋は親離れした若いヤマネコたちの試練の季節です…。
山で十分に餌が取れない個体が集落へ寄ってきて生ごみを漁ったり、ニワトリ小屋を襲ったりする事例もこれまで多く見られています。実は、対馬野生生物保護センターにより保護されるツシマヤマネコのうち約5割が、野生生物から家禽が襲われることを予防するために設置された箱わな等により 錯誤捕獲されたものです。
NPO法人どうぶつたちの病院ではこういった錯誤捕獲を減らすため、
ニワトリ小屋の侵入防止対策の作業を法人職員やボランティアスタッフとともにお手伝いする取り組みを始めました。今年度は試験的な実施として、長崎県の「緑といきもの賑わい事業」から助成をいただき、上対馬町佐護在住の方々へ向けて取り組んでいます。
先日13日~14日にかけ、1件目の依頼先で作業をしてきました。
こちらのご夫婦は、ひいおじいさんの代からずっとニワトリを飼い続けておられ、
ずーっとヤマネコやテンによる被害に悩まされていたそうです。
まずは周辺の片づけから始めると、度重なる補修で使われてきたいろんな資材が、外周から地面の下まであれよあれよと出てきました。
一度きれいな更地にしてから柵を立て直して、ニワトリ達の日中の運動場を作りました。
コンクリート造りの倉庫跡を再利用したニワトリ小屋。コンクリートにビスを打ち、
木の扉が浮かないように補修しました。近所の大工さんも参加してくださり、知恵を貸してくださいました!本当に感謝です。
↑こちらが完成形です!
緑のネットは日中に鶏が脱走しないようにする目的で設置し、
夜間は奥のコンクリート造りの小屋にニワトリたちを収容します。
作業にご協力いただいた皆様、本当にありがとうございます。
果たして、この後どのくらいヤマネコやテンたちがやってきても襲われずにいられるのか…!?
検証用の自動撮影カメラを運動場内に設置させていただきました。
その結果もブログにてご報告してきます!
蔭浦