皆様こんにちは!
12月に入って急激に寒くなりコタツから離れられない動物看護師藤田です。
今回は報告がすごく遅くなりましたが、10月に野鳥(サンカノゴイ・オオヨシゴイ)を放鳥したことをお話ししようと思います。
まずはサンカノゴイ(ペリカン目サギ科の野鳥)について。
この個体は道端でうずくまり動けないところを住民の方に保護されました。
大きな外傷はなく健康面でも問題なかったのですが、少し足をねん挫していたため回復するまで共に生活することになりました。
サンカノゴイのくちばしはとても鋭く、包丁のような切れ味なので注意しながら掃除や給餌を行います。
また野鳥は人にジロジロ見られてしまうとストレスで体調を崩してしまう恐れがあるため、気にしつつ過度な干渉をしないように心掛けました。
と言いつつ、捕食シーンがかっこよすぎて見とれていましたが。(笑)
サンカノゴイが魚を捕食している動画です。素早く仕留める姿、カッコイイ!
ちなみに与えている川魚は近くの川に生息しているものを釣り上げて与えています。
虫取り網やペットボトルで作成した罠を用意。イカの切り身を入れてどんどん取っていきます。
うまくいくと下の写真のようにたくさんの魚が釣れますよー。
イカを入れた後は網に入るまでひたすら待つのみ!罠は1日たって引き上げると魚が中にギチギチに詰まってます。
うまくいくとこんなにたくさんの魚をゲットできます!大量に取れた日はにっこにこで病院に戻っていました。(笑)
サンカノゴイ自身頑張ってくれて、徐々に回復していきました。
そして数週間後、野生に帰っていきました!
今回野生に返せたことは喜ばしいことですが、鳥小屋の作りの甘さや飼育環境の改善など見直すべき点が多々ありました。
改善し、今後の野鳥の保護管理に役立てていこうと思います。
次はオオヨシゴイ(ペリカン目サギ科)についてです。
この個体は野良猫に襲われていたところを住民の方が保護し病院に連れてきてくださいました。
右翼のところに少し羽がはげた跡がありましたが、とても元気で魚も食べてくれてすぐに回復していきました。
小さい体から考えられないほどの食欲で「すごいな!」と驚きました。
大きさはうずくまるとソフトボールほどで小さいです。首をニュッと伸ばすと倍の大きさに!成長すると体長40センチほどになります。
そして約2週間後、保護された近くの川で放鳥を行いました。
飛ぶまで少し時間がかかりましたが、翼をはばたかせ元気よく飛んで行ってくれたので本当にうれしかったです。
保護された野鳥を放鳥するときは、少し寂しさもありますが勢いよく飛んでいく姿を見るとうれしさが勝ります!
このまま元気に対馬で過ごしていってもらいたいですね!
きちんと飛べていてホッとしました!この後森の中に飛んでいきました。