天然物のシイタケとパンケーキ?

皆さま

ご無沙汰しております。職員の太田です。

 

ステーションでは晩秋に訓練個体が動物園へと移動しましてひと段落といった感じでして、現在は新規個体用のケージ準備を進めています。

 

準備と言っても対馬の自然環境を利用した大型野外ケージですので、主にすることは…

 

草刈り!

樹木の枝打ち!!

飼育作業用の順路の確保!!!

 

ステーションへ転勤となり、もうすぐ2年が過ぎようとしていますが、随分と草刈り機や農耕器具、ナタやノコギリ等の刃物の使い方が上手くなったような気がします。

油断するとあっという間にケージ内は植物に浸食され、ヤマネコの飼育管理が出来なくなってしまうので草刈りや樹木の枝打ちは重要です。対馬全域でシカによる食害により植物が猛烈な勢いで減少していると考えると、嬉しい悲鳴だと考えるようにしています…笑

 

さてさて、本題から随分とそれましたがタイトルについてです。ヤマネコを飼育する野外ゲージ周辺では草刈りや樹木の枝打ち以外にも定期的な樹木の伐採も行います。ヤマネコの脱走防止だったり、林の更新の為だったりと理由は様々あります。伐採後はその場に横たえ、自然と朽ちるのを待つことが多いのですが、時にはこんなことも…

 

何処かから菌子が飛来しキノコ(シイタケ)が生えてきます。

↑写真は天然物のシイタケとなりますが種不明のキノコも至る所でニョキニョキと…

 

 

直径30cm近い大きさで見た目がパンケーキその物のキノコも出現します。

自然環境におけるキノコの役割は重要で食材としてだけではなく分解者として有能です。

樹木にキノコが生えてくると分解が早くなり、菌糸が巻いた木にはクワガタ等が産卵に現れたりと違う形で生態系を支えてくれるようになります。さらに分解が進むと最終的には砕けて土壌へと変化します。自分が伐採した樹木が自然にかえっていく様を見ると、感慨深いものがあります。

 

これぞネイチャーオブライフ…