皆さま
ご無沙汰しております、職員の太田です。
寒さも少しずつ和らぎ、対馬では春の訪れを告げるツルの飛来が見られるようになりました。
さてさて、ツルと言えば昨日上島に巡視に行った際にヤマネコの生息地としても有名な「佐護の田んぼ」に小規模ではありますが渡りの群れが飛来しておりました。10組前後の家族から構成される群れで、出水を発った個体だと思われます。
飛来した種類は「ナベヅル」で和名は胴体の羽衣が鍋に付いた煤のように見えることが由来となっています。ちょっと面白いのはラテン名の種小名はmonachaとなり、頭から頸部の羽衣が修道士の被るフードのように見えることから「monacha:修道士の」という種小名となっています。
日本では胴体をみて、ヨーロッパでは頭から頸部を見て種名を決めたのは、当時の文化や生活を感じることが出来て興味深いです。
鳥の鳴き声がどう聞こえるかという比較で特徴のあるニワトリの鳴き声ですら言語の数だけ聞こえ方が違うと言われていますが、鳥の見た目も地域の文化や時代によって見え方が違っていたのだと仮定すると数百年前の伝聞だけで造られた図鑑の内容が怪獣図鑑のようになるのも納得できます…🗿