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パックの検査捕獲を行いました

 

こんにちは!職員の蔭浦です。

紅葉が始まったかと思えば、あっという間に冬が来そうですね。

 

11月16日(木)、生態調査の一環として放獣後の追跡調査を行っている「パック」の検査捕獲を実施しました。

 

↓パックの保護・調査経緯はこちら

放獣後のヤマネコの生態調査に参加 - NPO法人 どうぶつたちの病院 - Conservation&Animal Welfare Trust - (jimdo.com)

検査中の様子。
検査中の様子。

パックは左足の先端に欠損がある(ケガの為)おじいちゃんヤマネコです。

推定では2012年の春に生まれたので、来年の春にはなんと12才」になります。

野生下のオスでは、確認できている中で最長齢です。

 

実は今年の6月、額に重いケガをしていたのを付近の集落の方が発見、センターに保護されて7月に再放獣されています。

人の目に触れなければ、ここで一命をとりとめることはなかったでしょう…。

左足のケガを負ったときも致命傷にはならず、本当に運がいいというか、数奇な運命にあるヤマネコだなと思います。

 

 

 

※おまけ話ですが、この個体は私が大学生のころにツシマヤマネコの生態調査に参加させていただいた際に初捕獲された個体です。

10年以上の時を経て再会した(当然パックは覚えていませんが笑)のも、本当に不思議なご縁だと感じました。

 

 

↑前肢の様子(右:両前足の比較。左:左前肢のズーム)

 

左前肢の先は、外科手術により肉球の位置を少し下にずらしたことで

うまく歩行時のクッションとなっています。体重も7月の放獣時とほとんど変わらず、良好なコンディションでした。

きれいな足の状態を保ったまま野生下で生活できているのが確認でき、職員一同とても安堵しました。

 

昨年の冬には、他のヤマネコと仲良く連れ立って歩いているのが

 

自動撮影カメラで確認されました。子どもを残せていたらいいな・・とも思います(^^)

 

 

麻酔下にて新しい首輪型発信機に交換。
麻酔下にて新しい首輪型発信機に交換。

 

 

引き続きパックの追跡調査を実施し、彼が天寿を全うする日まで

 

どのような場所で生活していくのか記録を残していきます。

 

どうかこの冬も健やかに乗り切れますように!! 

  

 

蔭浦