6月24日(ビジターセンター閉館日)、対馬野生生物保護センターの公開個体である「かなた」の定期健康診断を行いました。
これは飼育下にいるすべてのツシマヤマネコに対し、年に1度行われるものです。
毎日のトレーニングにより、ボディタッチや駆虫薬投与は保定をせずに行っていますが、
健康診断に必要な採尿や採血は無保定では難しいため、今回は一度捕まえて処置を実施しました。
かなたは今年で9歳(人間でいうと50歳くらい)となり、高齢初期にあたります。
今後は何かしら病気の兆候が出てくる可能性があります。健康診断は、現在の細かな健康状態を把握するだけでなく、
病気の予防を目的とした餌メニューや老後の健康管理に必要なトレーニング内容を検討するよい機会になります。
↑こちらは最近のかなた。夏毛への換毛が進み、毛並みがパリッとしてきました。お客さんが来ている昼間は寝ていることが多いですが、朝と夕方はよく動いています。現在の体重は4200gであり、去年の同時期よりは少し痩せています。
今年の検査結果では特に異常は見られず、皮下脂肪や四肢の筋肉も維持できていました。
日頃の行動や排泄の様子にも問題なく、今のところ病気の心配はなさそうです。
一方で、腎不全や尿路疾患などの発症には気を配る必要があるため、餌メニューを少しだけ変更して管理する方針となりました。
また、将来グルーミングがうまくできなくなる場合に備えてブラッシングの練習も進めていきます。
検査でかなたがケージを留守にしている間、場内の古くなった板材の交換や水洗いを行いました。
来年以降はもう少し低い登り台も置いてあげたほうがいいかもなぁ・・・。
対馬のアイドルとして、かなたはまだまだ元気な姿をみせてくれそうです!
ぜひ何度でも会いに来てくださいね~☺
蔭浦