花と虫達

皆さま

こんにちは! 職員の太田です。

 

ぼちぼちと朝夕も冷え込むようになり、すっかり晩秋という感じになってきました。

今年の秋は気温が高く、10月末に台風が発生するというビックリするような気候でした。

秋と言えば… 様々な言葉が続く季節でもあり、食欲の秋だけでなく、景色を楽しむ時期でもあります。

 

晩夏から初秋にかけて、太田が楽しみにしているのは職場のダンギクの観察です。

時期的に、他の花が少ないという事もありダンギクには様々な昆虫たちが訪れます。

吸蜜のために集まる蝶や蛾、蜂たち。そしてそれを狙って蜘蛛やカマキリが待ち構えるというダンギクを中心に生態系が出来上がります。

ミクロな視点で観察しているはずが、いつの間にかダンギクを主体としたマクロな視点に切り替わっているのが、観察していて楽しいポイントでもあります。

 

 

離れてみると綺麗なダンギクのみが見えていますが少し近づくと様々な生き物が暮らしています。

ダンギクの周辺で食うか食われるかの生活をしている生き物たちの営みを見ると、この植物がなくなってしまったらと考えてしまいます。

そして、今まさに対馬内では植物が食害により激減しています。植物がなくなることにより昆虫たちも居場所をなくし、さらに昆虫たちを餌とする上位の生態系も消失してしまいます。

 

時折、シカの影響についての質問を受けることがあります。

言葉で伝えるのは簡単ですが感じてもらうことはもっと重要で、そんな時には身近な植物を観察してもらっています。

森に行く必要はなく本当に身近な植物を見るだけで食害の影響を感じられると思います。

 

散歩するには良い時期ですので、散歩の際には是非道端の植物に少し近づいて観察してみてください。