窓から不穏な音が…

皆さま

こんばんは! 職員の太田です。

 

いきなりですが、皆さまは「バードストライク」という言葉をご存じでしょうか?

「バード=鳥類」が、「ストライク=衝突する」ということで、直訳すると「鳥類が衝突する」という言葉になります。

 

環境用語としては野鳥が人工物等に衝突して死傷する問題を取り扱う際の用語となり、高速道路等での自動車との衝突、空港周辺での飛行機エンジンへの吸い込みあるいは建築物の窓ガラスへの衝突などが問題にされています。最近では導入が進む風力発電用の風車に野鳥が衝突する事故が話題になっています。

 

なにやら難しいような話に思えますが、バードストライクは身近なところで発生していて民家や商業施設の窓に野鳥が衝突する事象はよくあります。

あれこれと長くなりましたが、太田の身の回りでも発生しました。

デスクワークをしていると窓方向から「バン」と不審な音が…

確認してみると…

 

 

見るからに何かが窓ガラスに衝突した痕跡を発見。

窓ガラスの下を確認すると、開口呼吸し地面を転がるアトリが…

状態を確認すると骨折や嘴が割れていることもなく、視線がおかしいという事もありませんでした。

脳震盪を起こしているだけの様子でしたので小さな段ボールに収容し落ち着くまで待ち、回復を確認後に放鳥しました。

 

収容時のアトリ
収容時のアトリ

 

衝突のしかたにもよりますが、今回は運が良かったようで少し休ませるだけで済みました。

野生動物ですので不用意に触ると人側にも感染症等のリスクがありますので、どうしても触らないといけない場合は手袋をしたり、触った後はすぐに手を洗うようにしてください。

 

基本的に野生動物に触れないといけない状況を作らないことが大切で、今回の場合だとバードストライクがどうして起こるのかの理解と対処が必要となります。今回のバードストライクについては、アトリが窓ガラスを認識できていなかったか、窓ガラスに反射する景色を誤認し飛び込んでしまったのだと考えられます。カーテンをしている状態ではありましたが、それだけでは十分ではなかったようです。ですので、窓ガラスにステッカーを張り、より認識しやすいように対処しました。

 

バードストライクをはじめ、野生動物が弱っているという状況を発見した場合には、最寄りの行政機関の担当課や動物病院に相談してみてください。素早い通報や対処・処置ににより、救われる命がありますので。