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くめはち、豊太郎の近況

こんにちは、職員の蔭浦です。

寒波に見舞われた1週間でしたが、ようやく終わりが見えてきました。春が待ち遠しいですね!

 

 

今回のブログは、昨年11月と今年の1月にそれぞれ保護された「くめはち」と「豊太郎」の近況報告です。

 

野外ケージへ移動した「くめはち」

くめはちは、年明けから入院室を出て野外のケージへ移動し、外の環境で体を動かしています。

↑移動当日の様子。最初は緊張ぎみでしたが数日で慣れ、積極的にケージ内を探索するようになりました。

 

若いくめはちにとっては、その辺に落ちている小石や小枝も「ハンティング練習」の対象です。

日々の遊びの中で、狩りのイメージトレーニングを積んでいるようです。

 

最近は、野ネズミを捕らえる訓練を始めています。

 

アカネズミの他、自分の頭ほどあるドブネズミも物怖じしないで向かっていき、瞬く間に捕獲したのには驚かされました…。

未だ幼い顔つきではありますが、頼もしい限りです!

 

↑ドブネズミを捕らえた直後のくめはち。初めての大物獲得に興奮しながら、堂々とした様子で運んでいきます。

 

今のところ、放獣は4月以降を予定しています。今後も体格作りをしながら狩りの経験を積んでもらい、

野生復帰にむけてさらに自信をつけてくれたらと思います!


「豊太郎」の治療経過

保護時にケガを負っていた左前肢の経過は順調で、今のところ歩行に問題はない様子です。

消化のいいメニューを給餌しながら、徐々に体重を増やしています。

↑カラーを装着している間、食餌の度に口回りが汚れてしまうので、衛生的に保つため一部の毛を刈りました。

 

 

経過良好ということで、1月末にようやくエリザベスカラーを外すことができました。

グルーミングができるようになり、夜も落ち着いて熟睡している様子で一安心です。

彼の右目は外傷により失明していますが、隻眼のまま野生下で生きていたイリオモテヤマネコの事例もあります。

今後のリハビリの結果を踏まえて予後を検討する予定です。

 

引き続き、見守っていただければ思います。

 

 

蔭浦