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錯誤捕獲による保護収容がありました

 2月16日、くくり罠にヤマネコがかかっていると通報があり、オスの成獣が保護収容されました。

体重3750gの立派な体格の個体でした。

 

※以下、傷や手術時の写真を含みます。苦手な方はご注意ください。

 

保護当日の様子

左前肢の肘上あたりがくくられていました。発見当時にはすでに足先の麻痺が進行して自傷してしまっており、

指先が欠損して前腕部分は冷たくなっていたため、断脚手術を行うことになりました。

また、罠から抜け出そうと暴れたために、左前肢の肘が脱臼していたほか、全身がワイヤーでぐるぐる巻きになって

締め付けられた状態になっていました。

 

毎日見回りをされている罠場でしたが、今回は運悪くこのような状態になってしまいました。

※見回りの際は、遠くから罠場をみるだけではなく、罠場の近くまでいって確認することで、

ネコ(飼い猫、ヤマネコ)やテンなどの小動物の錯誤捕獲の見逃しを防ぐことできます。放し飼いのペットがかかっていた事例もあります。

 

2月26日 断脚手術実施

個体の全身状態の悪化を考慮し、収容後はやめに断脚手術を実施できればと考えていましたが、

20日に一度麻酔をかけた際に気管支炎のような症状があり、その時点での手術実施は命のリスクがあると判断しました。

よって、1週間程度投薬をしながら状態回復を待ってからオペを実施することにしました。

 

幸いにもその間に症状は緩和されたため、26日に手術が行われました 。

 

術後の経過

断脚手術は無事成功し、現在容体は安定しています。食欲はしっかりあり、時々立ち上がって歩いたりもしています。

通報者の方にいただいた愛称は「ジミー」です。

 

引き続き彼の様子を発信していきますので、見守っていただけたらと思います。