【ご報告】PWSのシンポジウムで発表してきました!

 みなさま、こんにちは。海です!

 実は、111718日に京都大学で開催された、The 20th International Symposium

on Primatology and Wildlife Scienceに招待され、ゲストスピーカーとして講演してきました!

 Primatology and Wildlife Scienceとは、京都大学霊長類学・ワイルドライフサイエンス・リーディング大学院(PWS)のことで、京都大学大学院課程と並行して進むプログラムです。私が参加させていただいたのは、このPWSに所属している学生さんが主体で開催しているシンポジウムで、ツシマヤマネコの研究をしている学生さんにお声がけいただきました。

 私が研究していたツシマヤマネコの繁殖生理についてと、ステーションでの繁殖の取り組みについて英語で講演していただけませんかとお話をいただきました。英語はもともと苦手で、話すことはできないのでそれでも大丈夫ですかと確認したところ、それでもぜひと言っていただけたので、参加させていただくことにしました。

 

 『The Conservation Efforts and the Significance of Fecal Hormone Analysis for Reproductive Monitoring in the Tsushima Leopard Catツシマヤマネコの保全活動と繁殖生理研究の意義)』というタイトルで、そもそもツシマヤマネコとはどんな生き物なのかという話から始まり、保護増殖事業、糞中ホルモン測定、繁殖生理、ステーションでの繁殖の取り組みについて講演させていただきました。スライドは研究室の先生に添削していただき、本番を迎えました。

 台本を準備し、話す練習は何回もしましたが、発表当日は通じるかどうか不安でした。しかし、発表が終わってから、面白かった、わかりやすかったと何人かの方にお声がけいただき、とても嬉しかったです。いくつか質問もいただき、通訳してもらいながらお答えすることができました。

 他の方の発表ももちろん英語だったので、全ては理解できませんでしたが、興味深い発表がたくさんありました。海外での野生動物の保全活動について、野生動物の遺伝の研究、京都大学の学生さんの研究等々学生時代は動物園水族館に関連する(特に繁殖)研究や発表を聞くことが多かったので、ツシマヤマネコ以外の生息域内保全に関するお話を聞くのは新鮮でした。

 特に興味深かったのは、ボルネオのオランウータンについて、リハビリ後に放獣した個体の生存率に影響を与える行動的および環境的要因の分析についてです。ボルネオのオランウータンの幼獣が保護されると、数年群れでリハビリし、放獣した個体の追跡しているそうです。ツシマヤマネコも同様に保護・治療・リハビリ・放獣・追跡を行っていますが、他の種については全く知らなかったので、興味深く聞かせていただきました。オランウータンは霊長類の中でも珍しく単独で生活する種らしいのですが、ツシマヤマネコよりも他個体との関りはあるようで、リハビリでは他個体との接し方も学ぶそうです。ここがツシマヤマネコとの大きな違いだなーと思いながら聞いていました。群れで飼育しているため、雌が妊娠することもあるそうです。出産後、子と一緒に放獣するそうですが、子の生存率はあまり高くないそうです。子が大きくなるまで飼育すればいいと一概には言えないので、難しい課題だなと思いました。

 

 

 学生時代からの縁で、このような素晴らしい機会をいただきました。ツシマヤマネコについて、少しでも知っていただくことができ、嬉しく思います。これからも、飼育員としてヤマネコ達と真摯に向き合いつつ、研究を重ねて、多くの人に伝えていけるよう、努力していきたいです。

 

 

 

おまけのチョビです!

最近はだいぶ人慣れして、近くに寄ってくるようになりました。